スノーフレークマークとは?積雪路・凍結路は走行できる?
冬の道路でタイヤに求められる性能を示す指標の一つが「スノーフレークマーク」です。このマークが付いたタイヤは冬用タイヤ規制時でも走行が認められます。
ただし、スノーフレークマークさえ付いていればすべての冬道を走行できるというわけではありません。特に凍結路での性能には違いがあり、使用環境によって適切なタイヤ選びが重要です。
この記事では、スノーフレークマークの意味と、マーク付きタイヤの性能について詳しく解説します。適切なタイヤ選びに役立ててください。
スノーフレークマークとは?

引用:道路で大型車が立ち往生すると、深刻な交通渋滞や通行止め を引き起こします。 積雪・凍結路|国土交通省
スノーフレークマークとは、ASTM(米国試験材料協会)の規格を満たし、厳しい積雪条件でも性能を発揮できる冬用タイヤであると認められたタイヤに刻印されるマークです。正式名称は「スリーピークマウンテンスノーフレーク(3PMSF)」であり、山のようなモチーフに雪の結晶が書かれています。
スノーフレークマークは、オールシーズンタイヤなどに刻印されています。このマークがついているタイヤは冬用タイヤ規制時でも走行が可能です。
スノーフレークマーク付きオールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤの違い
スノーフレークマーク付きオールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤは、どちらも冬用タイヤです。しかし、その性能には明確な差があります。
ここでは、それぞれのタイヤが、どのような路面状況に適しているのかを比較表で見てみましょう。
路面状況 | スノーフレークマーク付き オールシーズンタイヤ |
スタッドレスタイヤ |
---|---|---|
乾燥路 (乾いた路面) |
〇 | △ |
湿潤路 (濡れた路面) |
〇 | △ |
シャーベット路面 (雪が解けかかって、べちゃべちゃの状態) |
〇 | 〇 |
圧雪路 (積雪が踏み固められた状態) |
〇 | ◎ |
凍結路 (路面が氷で覆われた状態) |
△ | ◎ |
高速道路冬用タイヤ規制 | 通行可 | 通行可 |
チェーン規制時 | チェーン装着必須 | チェーン装着必須 |
凡例:◎ 非常に適している、〇 適している、△ 注意が必要・条件付きで可。
【注】
※1 ブリヂストンにおける各タイヤの性能特性をイメージした表です。
※2 乾燥路面と同様の性能を保証するものではありません。速度等、雪道での運転には十分ご注意ください。
※3 いかなるタイヤ(スタッドレスタイヤ含む)もチェーン装着が必要となります。全車チェーン規制に備えチェーンを携行ください。
この表からも分かる通り、両者には様々な違いがあります。
特に、冬の安全運転において命運を分ける最も重要な性能差が「氷上性能」です。
スノーフレークマークが付いたオールシーズンタイヤは、雪上での一定のグリップ性能が認められていますが、氷上性能ではスタッドレスタイヤに劣ります。スノーフレークマークは、「雪上グリップテストに合格し、厳しい積雪条件でも安全に使える」と認められた証ですが、アイスバーンのような凍結路面では十分なグリップ力や制動力を発揮できない可能性があります。
特に凍結路では、タイヤのゴム材質や溝のパターン設計が性能に大きく影響します。スタッドレスタイヤは、氷上での密着性を高める特殊なゴムコンパウンド、氷上の水分を逃がす除水性能、氷を引っかくエッジ効果を最大化するトレッドパタンが施されているため、凍結路での安全性が高いです。そのため、凍結路を走行する場合はスタッドレスタイヤが適しています。
まとめ
スノーフレークマークは、ASTMの規格を満たし、厳しい積雪条件でも性能を発揮できる冬用タイヤであることを証明するマークです。年間を通じて使用できます。ただし、本格的な冬道や凍結路では、氷上性能が高いスタッドレスタイヤが適しています。
タイヤはクルマと路面が唯一接する重要な保安部品であり、わずか手のひら1枚ほどの接地面積があなたや大切な人の命を支えています。そのため、使用環境や道路状況に応じたタイヤ選びが何より大切です。
どのタイヤを選べば良いのか分からない時は、ぜひブリヂストンタイヤの専門店へご相談ください。

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