冬タイヤの基礎知識

  • TOP
  • 冬になったらスタッドレス
  • 冬の安全運転アドバイス
  • タイヤをチェックしてみよう
  • スタッドレスタイヤなんでもQ&A
  • お役立ちカーグッズ
  • 冬タイヤコラム

スタッドレスタイヤの選び方|車や走行環境に応じた最適なタイヤの探し方

スタッドレスタイヤは、冬の路面を安全に走行するために必要なタイヤです。しかし、種類が多く、それぞれ性能も異なるため、どれを選べばよいのか悩む方も少なくありません。

スタッドレスタイヤを選ぶなら、まずは自分の車に合うタイヤがあるかチェックしましょう。そこからサイズや性能をもとに候補を絞り込んでいきます。

この記事では、スタッドレスタイヤの選び方について詳しく解説します。

スタッドレスタイヤの選び方

スタッドレスタイヤは以下の流れで選ぶと、車や走行環境に応じた最適なタイヤが見つかりやすくなります。

  1. 1.ボディタイプに適合するスタッドレスタイヤを探す
  2. 2.新車時に装着されているタイヤサイズ・性能を確認する
  3. 3.使用環境・性能から最適なシリーズを選ぶ

それぞれどのような点に意識をすべきか見ていきましょう。

1.ボディタイプに適合するスタッドレスタイヤを探す

ボディタイプとは、セダンやスポーツといった車の形状による分類を指します。ボディタイプによって、タイヤへの負担や走行性能も変わります。そのため、自分の車のボディタイプに適合したスタッドレスタイヤを選ぶことが重要です。

以下は、ブリヂストンのスタッドレスタイヤ『ブリザック』シリーズに推奨するボディタイプをまとめた一覧表です。

シリーズ 推奨ボディタイプ
BLIZZAK VRX3 セダン、スポーツ、ミニバン、軽、コンパクト、SUV
BLIZZAK VRX2 セダン、スポーツ、ミニバン、軽、コンパクト
BLIZZAK DM-V3 SUV

BLIZZAK VRX3BLIZZAK VRX2の大きな違いは、氷の路面でのブレーキ性能とコーナリング性能です。BLIZZAK VRX3のほうが性能が高く、SUVにも対応しています。

一方、BLIZZAK DM-V3はSUV専用のスタッドレスタイヤです。SUVは車重があって車高も高いので、通常のタイヤでは負荷がかかりやすく、早くすり減ってしまうこともあります。

そのような背景から、安定性や高負荷、耐摩耗性を考慮したSUV専用のスタッドレスタイヤが開発されました。SUVにお乗りの場合、街中の滑りやすい凍った路面でよく使用する方はBLIZZAK VRX3、険しい雪道や悪路、雪山の坂道やカーブをよく走る方はBLIZZAK DM-V3がおすすめです。

2.新車時に装着されているタイヤサイズ・性能を確認する

ここでは、スタッドレスタイヤのサイズ、性能を選ぶ際のポイントを、それぞれ紹介します。

タイヤサイズ

スタッドレスタイヤは、新車時に装着されているタイヤのサイズと同じものを選びましょう。タイヤサイズはタイヤの側面に記載されています。

タイヤサイズ(タイヤ幅・扁平率・リム径)

タイヤのサイズはタイヤ幅、偏平率、リム径に分けられており、それぞれ下記の大きさを表しています。

  • タイヤ幅:タイヤを前後から見た横幅から、側面の模様などの幅を除いた断面幅
  • 偏平率 :タイヤの横幅に対する断面の高さの比率
  • リム径 :適合するホイールの直径

例えば、「215/45R18」という表記があった場合、「215」はタイヤ幅、「45」は偏平率、「18」はリム径を指します。

ロードインデックス

ロードインデックスとは「規定の条件下で、タイヤに負荷することが許される最大の質量」を表す指数です。一方、速度記号は「規定の条件下で走行できる最高速度」を表します。これらの情報は、サイズ表記と並んでタイヤの側面に記載されています。

スタッドレスタイヤを選ぶ際は、新車時に装着されていたタイヤのロードインデックスを下回らないように注意しましょう

適切なロードインデックスと速度記号を持つタイヤを選ぶことで、車両の性能を最大限に引き出し、安全な走行につながります。

ロードインデックスと速度記号

タイヤサイズ、ロードインデックスについては以下の記事でも詳しく紹介しているため、こちらも参考にしてみてください。

3.使用環境・性能から最適なシリーズを選ぶ

スタッドレスタイヤは使用環境に応じて適した製品が異なります。走行する地域の特徴やシチュエーションに応じて、必要な性能を持つスタッドレスタイヤを選ぶことが大切です。

使用環境ごとに重視すべきスタッドレスタイヤの性能は下記のとおりです。

使用環境・
シチュエーション
とくに重視すべき性能
凍結路面を走る機会が多い方 氷上性能、性能持続性(効き持ち)
積雪量の多い圧雪路面で走ることが多い方 雪上性能、性能持続性(効き持ち)
雪道を走行する機会は年に数回で、乾いた路面を走る機会も多い方 トータルバランス

それぞれどのような性能が求められるのか見ていきましょう。

氷上性能

氷上性能は、凍結した路面でタイヤがどれだけ効果的に機能するかを示す指標です。

氷の上でタイヤが滑るのは、氷を手で掴むと次第に溶け出して水膜ができ、手から滑り落ちてしまうのと同じ原理です。路面上にできた氷とタイヤの間に薄い水の膜が形成されることで、タイヤのグリップ力が低下してしまいます。

氷上性能に優れたスタッドレスタイヤは、この水膜を効果的に除去し、タイヤと路面を密着させる技術が採用されています。

例えば、ブリヂストンのBLIZZAKは、氷上性能を高めるために独自技術の発泡ゴムを採用しているスタッドレスタイヤです。更に水流をコントロールできる溝を施すことにより、グリップ力を向上させています。

なお、さまざまな工夫により、BLIZZAK VRX3BLIZZAK VRX2と比較して氷上性能が120%アップしています。

BLIZZAK VRX3の氷上性能

雪上性能

雪上性能は、積もった雪でもタイヤがしっかり路面を捉えて走行や停止ができるかを示す指標です。雪の多い地域や山間部を走行する機会が多い方にとって、特に重要な性能といえます。

雪上性能に優れたスタッドレスタイヤは、深い溝や細かいサイプ(切り込み)が特徴です。これらの構造により、雪を効果的に掴んで排出し、安定した走行を可能にします。

また、雪上性能の高いタイヤは、発進時のスリップや急ブレーキ時の制動距離を抑える効果も期待できます。

性能持続性(効き持ち)

スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)と比べて氷上性能を高めるために柔らかいゴムを使っていることが一般的です。氷上性能が長く続くためにはゴムの柔らかさが重要ですが、経年劣化を起こすとゴムが硬くなり、グリップ力も低下します。

しかし最近では、技術の進化によって性能持続性を向上させた製品も販売されています。例えば、ブリヂストンのスタッドレスタイヤBLIZZAK VRX3は、やわらかさを維持するロングステイブルポリマーを配合し、4年使い続けても性能が落ちにくい設計です。

このように、長く安心して使用できるスタッドレスタイヤを選べば、従来の製品と比較して交換頻度を減らし、経済的な負担を抑えられます。また、長期間高い性能を維持できるため、安全性も確保できます。

BLIZZAK VRX3の性能持続性のグラフ

静粛性

スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)に比べてゴムが柔らかく、太くて深いミゾや切り込み(サイプ)が多く入っています。

夏タイヤとスタッドレスタイヤ、実はこんなに違ってる。

これらの構造は凍結路や積雪路でグリップ性能を発揮するために必要な要素です。

しかし、柔らかいゴムは乾いた路面で張り付きやすく、溝や切り込み(サイプ)にアスファルトの凹凸が食い込むことで騒音の原因になります。そのため、夏に使用するノーマルタイヤ(夏タイヤ)と比べてノイズが気になりやすいです。乾いた路面を走る機会が多いのなら、静粛性も意識したタイヤ選びが重要です。

ブリジストンのBLIZZAKでは、最適化されたパタンや発泡ゴムの吸音機能を生かし、高い静粛性を実現しています。

スタッドレスタイヤ選びに迷ったら

ここまで、スタッドレスタイヤの選び方を解説してきました。スタッドレスタイヤの性能はメーカーや商品によって異なるため、自身の車に適したものを選ぶのは難しいと感じるかもしれません。

タイヤ選びに迷ったら、メーカーに問い合わせるか、販売店のスタッフへの相談がおすすめです。あなたの車種や使用環境に合わせて適切なアドバイスを受けられます。

まとめ

スタッドレスタイヤを選ぶ際は、ボディタイプ→タイヤサイズ→性能の順にチェックしましょう。性能を確認するときは、雪上性能や氷上性能、性能持続性(効き持ち)、静粛性など、さまざまな要素から考慮することが大切です。

スタッドレスタイヤ選びに迷っているなら、メーカーへの問い合わせや販売スタッフへの相談、ユーザーレビューの確認など、さまざまな方法で情報を集めることもできます。

適切なスタッドレスタイヤを選ぶことで、不安定な冬の路面でも安全に運転できます。この記事を参考に、あなたの車と走行環境に最適なスタッドレスタイヤを探してみてください。

店舗を探す店舗を探す

ブリヂストンは4つのタイプの店舗を全国に展開し、
良質な製品とサービスをお届けしています。

お近くのタイヤショップを探す外部リンク

BRIDGESTONE COCKPIT タイヤ館 ミスタータイヤマン
おススメのタイヤは