プロダクトデザイン室 小島崇明 / トレッドパタンデザイン
100%の性能を引き出し、
わずかに残された自由度の中で
独創的なデザインとの両立を目指す
パタンデザインの世界
「私たちトレッドパタンデザイナーは、100%の性能を引き出したうえで、わずかに残された自由度の中でどのようにパタンをまとめ上げていくかが問われる仕事です」そう語るのはプロダクトデザイン室でREGNO GR-XIIIのトレッドパタンデザインを担当した小島崇明だ。「タイヤにおいて性能は一番大事な要素ですが、外観はタイヤの顔とも言えるもの。優れた性能と世界観の表現を目指して私たちは日々取り組んでいます」。
日頃から感覚を研ぎ澄ませ
美しいパタンを生み出す仕事
建築物や自然界からも
インスピレーションを得ることも
トレッドパタンは、一定の間隔で同じデザインを繰り返し組み合わせていくもの。一部を描いては繰り返して並べてみるという作業を何度も行いながら、全体のバランスや流れを確認して美しさを追求していく仕事なのだという。「例えば、遠目から見た時にどのように繋がって見えるか、スムーズな流れが表現できているかなど、タイヤの性能を損なうことなく視覚的な印象をコントロールすることがパタンデザインの重要なポイントです。私たちはシーズ探索を通じて新しい形状や機能を常に模索しており、日頃から感覚を研ぎ澄ませ、最新のカーデザインのみならず、建築物や自然界からもインスピレーションを得て、美しいパタンを生み出す努力をしています」。聞けば、日本庭園の枯山水に着想を得て、砂利で描かれる縞模様をタイヤパタンに応用できないかと考えたこともあるのだという。こうした様々なインスピレーションが、REGNO GR-XIIIの開発にも生かされている。
REGNO GR-XIIIのパタンデザイン
初代から受け継がれてきた
普遍的な要素を見つめなおし、
コンセプトを再定義
REGNOシリーズは、ブリヂストンが誇るフラッグシップ商品であり、技術の粋を集めた製品。性能や外観に一切の妥協を許さず、最高の品質を追求しているタイヤである。「1981年に登場したGR-01から受け継がれてきたGREAT BALANCE®︎というコンセプトはTHE GREAT BALANCE®︎にアップデートされ、現在のREGNOにも引き継がれています。このコンセプトは、性能と美しさを兼ね備えたタイヤデザインを象徴するものでもあります」と語る小島。今回のGR-XIIIの開発では、そのコンセプトを再定義し、デザインをさらに進化させていったという。「REGNOのデザインコンセプトを「理の美しさ」、「精神的な強さと静かさ」、「静かなる主張」と設定しました。始めの二つは歴代REGNOに受け継がれてきた普遍的な要素を再構築したものです。例えば、波のような曲線を持つサイプ溝や、精緻に並んだ模様から感じられる躍動感などが、自然界の美しさを表現しています。また、枯山水の模様のような緻密なデザインも、REGNOならではの特徴的な表現として取り入れられています。そして「静かなる主張」というテーマはGR-XIIIの進化点として取り入れたもので、個性的でありながらも洗練されたデザインを追求するものであり、近年のカーデザインのトレンドにしっかりとマッチしています」。
これからのREGNOにかける想い
「時代とともにデザインのトレンドは変わっていきますし、よしとされるものもどんどん変わっていきます。REGNOの持つ普遍的な価値を守りつつ、時代の変化に対応する。これは、REGNOがブリヂストンの誇る技術とデザインの結晶であるということ、そしてデザイナーのみならずREGNOに関わるすべてのエンジニアが誇りを持ってその価値を高めていくために挑戦し続けていかなければならないことを意味しています」。
製品ラインアップ
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REGNO GR-XIII
ENLITEN®搭載によるGREAT BALANCE®の進化と拡張で空間品質と走行性能、サステナビリティ性能を高次元で両立。
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REGNO GR-XII
上質な静粛性能、優雅な乗り心地、冴えわたる運動性能。洗練されたグレートバランスが、最高の走りを追求。
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REGNO GRVII
音楽や会話が穏やかに満ちてくる、静かで快適な乗り心地。ミニバンは心やすまるリビング空間に近づいてくる。
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REGNO
GR-Leggera"REGNO"の名を持つに相応しい性能を持つ軽自動車専用GR-Leggera。ワンランク上の静粛性、乗心地であなたの車はタイヤで変わる。