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Vol.02 POTENZA S007A X 山野哲也

想像を超えたトータル性能に昂ぶる

Vol.02 想像を超えたトータル性能に昂ぶる

愛車のメルセデスAMG C63S ステーションワゴンのタイヤをPOTENZA S007Aに組み替え、街中から高速道路、ワインディング、そしてサーキットまでさまざまなシチュエーションで試乗した山野氏は、プレミアムスポーツタイヤとしての秀でた総合力に心を揺さぶられたという。

TEXT:後藤比東至 PHOTO:前田恵介

愛車のメルセデスAMG C63S ステーションワゴンにS007Aを装着し、山野哲也氏がS007Aを体感。

当たりの柔らかさが、
優れたコンフォート性能安心感を生み出している

POTENZAを知り尽くした男……。山野哲也氏は、そう紹介するにふさわしいプロドライバーである。さまざまなモータースポーツカテゴリーで輝かしい戦績を誇り、なかでも全日本ジムカーナ選手権では2018年4月に通算100勝という前人未踏の偉業を達成。現在も勝利の数を積み重ねているが、そのすべてがPOTENZA装着マシンとともに掴み取ったものなのである。さらにRE-71Rなど、テストドライバーとして数多くのPOTENZAの開発にも携わっているのだ。

そんな山野氏が、進化したプレミアムスポーツタイヤ、POTENZA S007Aをどう評価するのか? 話を聞いてみたいと思ったのは、私だけではないはず。ぜひインプレッションをと話を切り出すと、愛車のメルセデスAMG C63S ステーションワゴンにS007Aを装着し、乗り味を確かめることになった。500馬力オーバーのプレミアム&ハイパフォーマンスモデルとの組み合わせにおいて、S007Aがどのようにドライバーを魅了するのか、興味は尽きない。

そして試乗当日、S007Aに履き替えた高性能ワゴンで、山野氏が街中に乗り出した。すぐに感じたのは「当たりが柔らかい」ことだという。それは路面から受ける突き上げを、タイヤが優しく吸収しているような印象。さらに山野氏は、「タイヤの表面がまるでグミのように、路面から伝わってくる振動や衝撃をソフトに押さえ込みながら、ショックを和らげてくれるといったイメージ。とても乗り心地がいいですね」と説明する。比喩を交えながらわかりやすく伝えようとする表現力の確かさは、豊富なテストドライバーとしての経験のなかで培ったものだ。

山野氏は話を続けた。「グミのような当たりの柔らかさは、路面をしっかり掴んで離さないフィーリングをもたらし、それが安心感につながっています」。街中から高速道路まで、さまざまな場面においてS007Aならではの心地よさが体を包み込むが、この安心感と快適性が融けあった結果なのだろう。カタログに記載された数値や技術では説明しにくい感覚的なものだが、ステアリングを握れば納得できるはずだと山野氏。爽やかに感性を刺激する……、それもまたPOTENZA S007Aの魅力のひとつなのである。

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Vol.02 想像を超えたトータル性能に昂ぶる
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S007Aにはドライバーのイメージ通りに
ラインをトレースする方向性のよさを感じる

ゆとりを持ってクルージングを楽しめる高速道路を走り抜け、いくつものアップダウンと大小のコーナーが続くワインディングロードの起点にたどり着くと、山野氏は改めてS007Aをじっくりと観察した。タイヤは見ためだけでその素性を推し量れるものではないと前置きしつつ、S007Aの“顔立ち”に興味を抱いたようだ。トレッドパタンはとてもシンプル。 4本の太い縦溝と3本の太いリブという構成で、センターリブに横溝を設けていないところにパタン剛性向上や優れた接地性を狙う意図が窺える。左右のショルダーブロックも剛性が高そうだ。

さてワインディングでの走りはどうだろうか。オンロードでクルマのパフォーマンスを引き出し、走りを存分に楽しむような場面のハンドリング性能など、いわばスポーツ領域における印象も気になるところ。すると「さほどスピードを出さなくても、タイヤの方向性のよさを感じますね」と山野氏。ドライバーは運転中、わずかにステアリングを操作し、クルマの動きを修正することがあるが、その微少舵角に対してマイルドに、なおかつダイレクトに反応するというのだ。けっして神経質ではないけれど、ドライバーの操作に対してイメージ通りのラインをトレースするのである。

やはりそこにも常にタイヤが路面をしっかり捉えているという感覚があるのだが、速度域が上がりコーナリングで大きくステアリングを切ったときも、方向性のよさは変わらない。ここにドライバーの意のままになる優れたハンドリング性能を感じる。それを実現している要因はグリップだけではなく、もちろん剛性だけでもない。「S007Aはプレミアムスポーツタイヤに求められる性能を高い次元でバランスさせることで、乗り味を高めているのです」と山野氏は説明する。

このような優れたトータル性能をオンロードで堪能したら、S007Aはサーキットでどんな顔をみせてくれるのか、とても興味がわいてきたと山野氏。POTENZA S007Aはモータースポーツでの使用を前提に開発されたタイヤではないのだが、一般道では試すことができなかったスピードレンジで奥深いポテンシャルを引き出してみたい……そんなふうに考え、国内有数のハイスピードコース、富士スピードウェイにS007Aを履いたメルセデスAMG C63Sを持ち込んだのである。

Vol.02 想像を超えたトータル性能に昂ぶる

S007Aは想像をはるかに超えたトータル性能を持つ
プレミアムスポーツタイヤだった

およそ30分弱、そろそろブレーキが音を上げそうなほど周回を重ねたあと、ピットへ戻りヘルメットを脱いだ山野氏は驚きを隠さなかった。まず印象に残ったのは、ステアリングを切り込んでいったときにグリップがスムーズに立ち上がり、ドライバーのイメージ通りに曲がっていく感覚だ。車両重量が2t近くなると、クルマは優れた回頭性を披露してくれない場合もあるが、S007Aを装着したメルセデスAMG C63S ステーションワゴンはとても素直に曲がるのだという。

さらに、屈指のハイスピードコーナーとして知られる富士スピードウェイの100R。ここでのクルマの挙動にも感心しきり。100Rはレーシングカーの足回りのセットアップを行うときに重要なポイントとなるコーナーである。乗用車で走行するとアウト側へどんどんふくらんでいってしまうことが多いのだが、どの周回でもたやすくインにつくことができたそうだ。コーナリング中の前後のグリップバランスに優れ、タイヤがドライバーの意志に的確に応えてくれたのだという。

そして、超高速域での直進安定性も特筆すべき点である。メインストレートでは速度計が250km/hを指すほどだったが、まるでスリックタイヤを装着し、エアロダイナミクスを追求したレーシングカーを運転しているような感覚だったとのこと。ちなみに走行後にピットでタイヤを確認すると、4輪ともとてもきれいに摩耗していた。ブロックがとんでしまうようなことも一切ない。高性能タイヤとはいえオンロード向けのS007Aが、これほどまでに高いパフォーマンスを披露してくれるとは、富士スピードウェイでの試乗を提案した山野氏自身も思っていなかったという。

冷静にS007Aのパフォーマンスを見極めながら、富士スピードウェイという特別な舞台も含め、さまざまなシチュエーションで心地よく、そして痛快なドライビングを楽しんだ山野氏は、POTENZA S007A最大の魅力を“優れたトータルバランス”と評価する。そしてタイヤに求められる性能がみごとに融けあい、絶妙なバランスの上に成り立ったPOTENZA S007Aは、山野氏にとっても想像をはるかに超えたプレミアムスポーツタイヤだったのである。

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タイヤの選び方

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