PCA! vol.22
筑波サーキット
POTENZA RE-71RZ
POTENZA RE-71RZ
Best Lap58.688!!
STREET TUNE PCA GR86 TURBO

POTENZA CIRCUIT ATTACK!
REV SPEED TSUKUBA SUPER BATTLE 2025

躍動した4台のマシン
チームは目覚ましい結果を残し、
その先を見据えて飛躍を誓う

2025年12月18日、そうそうたるチューナーやパーツメーカーがノウハウを注ぎ込んだマシンが集うタイムアタックイベント、“REV SPEED 筑波スーパーバトル2025”が開催。タイヤの進化を見定めるひとつの指標として、各地のサーキットで確かな結果を残すべく挑み続ける「POTENZA CIRCUIT ATTACK!(PCA!)」は、GR86、GRヤリス、WRX S4、そしてZN6 86の4台を持ち込み、この大舞台に挑んだ。

REVSPEED筑波スーパーバトル2025

Serious Time Attack

本気のアタックに昂ぶる

PCA GR86 TURBO
Best Lap58.688
PCA GR86 TURBO

鮮やかなタイムで実力を証明してみせた
初見参のPOTENZA RE-71RZ

息をのむとはこのことか。ほんのわずかな間、周囲の時間が止まったかのようだった。蒲生尚弥選手がステアリングを握るPCA GR86が叩き出したタイムは、58秒688。これまでのベストラップは、タイムアタックに特化したPOTENZA RE-12D TYPE Aを履いてマークした59秒043だ。それをあっさりと塗り替え58秒台に突入したのだが、注目は装着タイヤである。GR86にセットしたPOTENZA RE-71RZ。グリップ向上を実現した最新モデルとはいえ、快適性や耐摩耗性能にも配慮したストリートラジアルが、ここまでタイムを縮めるとは!アタックを見守っていた車両製作を担うオートプロデュースボスの藤岡和広氏と、RE-71RZの開発ドライバー佐々木雅弘選手も驚きを隠せない。ワイドボディにターボでスープアップされたパワーユニットを収めたPCA GR86から降りた蒲生選手は、「ウォームアップの時点から温まり方が早く、高いグリップ力が引き出せる手応えを感じました。アタックに入るとグリップ力とタイヤの剛性感のバランスがとてもよく、気持ち良く走れました」と笑顔を見せた。

佐々木雅弘選手
POTENZA RE-71RZ
PCA GR YARIS
Best Lap1'00.413
PCA GR YARIS

ATの可能性をどこまでも追求することで
新たなステージを切り拓くGRヤリス

自らが手がけたタイヤが好結果に貢献したことを見届けた佐々木選手は、PCA GR YARISのアタックを任されている。2024年からサーキットシーンに投入されたマシンは、高性能スポーツ8速ATを搭載する後期型である。昨シーズンはエンジンのブーストアップをせず、足回りやエキゾースト関連を交換する程度のモディファイを行い、ノーマルに近い仕様だったが1分1秒台をマーク。そんなスタートラインから、いかにMT車と比肩するようなパフォーマンスを実現していくかが大きなテーマとなっており、次のステップとしてコンピューターチューンに着手。ブーストを高めモアパワーを獲得したGRヤリスは、大きく変貌した。エアロパーツも装着しダウンフォースを高めたことで、コーナリングスピードも向上し、これまでのベストラップである1分1秒255を大きく塗り替える1分00秒413を叩き出した。今回は昨年同様にPOTENZA RE-12D TYPE Aで走行したが、ライトチューンのGRヤリスだけにRE-71RZを組み合わせることも検討されている。より身近な仕様で走る楽しさを提案する姿勢も、PCA!ならではといえる。

POTENZA RE-12D TYPE A
佐々木雅弘選手
PCA WRX S4
Best Lap1'05.777
PCA WRX S4

素性を見極めしっかりと方向性を探る
新たに加わったウェポン WRX S4

久しぶりのスバル車での走行を楽しみにしていたという井口卓人選手。PCA BRZを長く担当していたが、PCA!のマシンとして加わったWRX S4 VBHで本格的なサーキットアタックを行うのは初めてのことだ。WRX S4はCVTなので、ECUを含めてチューニングを行い、しっかりとパフォーマンスアップするのは難しかったが、いよいよオートプロデュースボスが戦闘力アップを手がけることになったのである。まずはスタートラインに立ったところで、今後の進化に期待したい。それでも1分05秒777というタイムを残せたのは、今後のクルマづくりの方向性を探っていくうえで良かったと藤岡氏は話す。井口選手は、「ノーマルでサーキットを攻め込むには曲がりにくさをどう手懐けるかがポイントになると思っていました。けれど、足回りのセッティングとPOTENZA RE-71RSのグリップ力がうまくかみ合い、アンダーをあまり感じることなく走れました。おかしな表現かもしれませんが、快適に走れて、想像以上のタイムを出せました。それがより大人になったWRX S4の魅力だと感じます」と振り返った。

井口卓人選手
井口卓人選手
PCA 86
Best Lap56.618
PCA 86

RE-12D TYPE Aの性能を味方に
驚きの速さを披露するスーパーウェポン

いまや筑波スーパーバトルにはなくてはならない存在と言える“赤86”ことPCA 86。スーパーチャージャーによって700馬力以上を絞り出すモンスターマシンだが、大幅な軽量化を行っていないのはほかのPCA!各車と変わらない。前回の走行でベストラップを記録したもののエンジンブローしていまい、載せ替えを実施しての走行となった。パワーユニットの仕様に変わりはないが、足回りには若干の変更を施している。リアのショックアブソーバーを交換し、よりトラクションを稼げるようなセッティングを行いタイムアタックに挑んだのだ。タイヤは、レーシングラジアルとも評されるPOTENZA RE-12D TYPE Aで、これも昨年と変わらない。1回目の走行では路面がダスティで滑りやすいという情報もあったが、蒲生選手はまったく意に介さない様子で走りきる。結果は56秒618で、残念ながらベストラップ更新はならず。それでも尖ったパフォーマンスをしっかりと印象づけた。

PCA 86
PCA 86
PCA 86
PCA!チーム

新たな挑戦スタートを切ったPCA!
RE-71RZの活躍にも期待が膨らむ

今回のスーパーバトルでは、2回目のセッションが始まったところでコースにオイルが撒かれてしまいコンディションが悪化。PCA!チームは以降のアタックを断念したが、4台のマシンはすべて1回目に素晴らしい走りを披露してくれた。PCA!の車両は、市販ラジアルタイヤを装着し、内装をストリップアウトするなど大幅な軽量化を行わず、誰もが真似のできるストリート仕様でタイムアタックに臨んでいる。そんなスタンスにおけるチャレンジのなかで、とくに強い印象を残したのがPOTENZA RE-71RZだ。開発に携わった佐々木選手は、「結果を見ればサーキットにおける“速さ”が目に留まるけれど、RE-71RZはあくまでストリートラジアルです。さまざまなシチュエーションで、“誰もが楽しく走れる高性能ラジアル”に仕上がっていることに注目していただきたいですね」と話す。身近なスポーツラジアルが発揮する際立つパフォーマンス・・・これからのPCA!のチャレンジにおける、POTENZA RE-71RZの活躍を楽しみにしていただきたい。

佐々木雅弘選手
PCA!チーム
POTENZA RE-71RZ

PCA!の目覚ましい活躍YouTubeで!
緊張と興奮のアタックをご覧ください

PCA!

POTENZA CIRCUIT ATTACK!

Challenge with POTENZA

POTENZA装着車両の挑戦

そのパフォーマンスをタイムで証明するため
POTENZAとともにスーパーバトルへ

マシンのパフォーマンスをしっかりと引き出す“POTENZA”のハイグリップラジアル。REV SPEED 筑波スーパーバトル2025には、数多くのマシンがPOTENZAを装着しタイムアタックに挑んだ。ここではその中からPOTENZA RE-71RS、サーキットアタックで優れた性能を発揮する POTENZA RE-12D TYPE A、そして最新のリアルスポーツPOTENZA RE-71RZを装着した8台のマシンをピックアップし、POTENZAユーザーのコメントも紹介する。

Rush Factory オープンクラス 4WD部門

Rush Factory NISSAN GT-R Rush Factory 今村代表
NISSAN GT-R
tire : POTENZA RE-71RS 285/35R20
Best Lap
54.321

ハイパワーと安定感のあるタイヤの性能でトップタイムをマーク!

各部に軽量化を施し、1200psの最高出力を発揮するR35 GT-R。「縦のグリップ力が高いタイヤなので、この馬力でも前に進む感覚があり、最高速への到達時間が速いですね。また、コーナリングで安定感があります」と今村代表。タイヤは街乗りにも使用するため純正サイズを選択している。「パワーのみならず、軽量化とタイヤの扱いやすさが結果につながりました。タイヤからのインフォメーションがしっかり伝わり、無理せず走れるのも大きいですね」。今回のアタックではラジアルタイヤでの記録を目指したそうだが、イベントでのトップタイムとなる54秒台を叩き出した。

Revolution ストリートEVOクラス RRタイヤ FR部門

Revolution TOYOTA GR86 Revolution 青木代表
TOYOTA GR86
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 265/35R18
Best Lap
-

車両特性とタイヤに合わせセッティングを煮詰め、さらなる高みへ

車両特性に合わせて、タイヤの空気圧や温度管理を徹底している。ルーフやボンネットなどのカーボン化などで約200kgの軽量化を果たしていることと、NAのトルクに合わせるため空気圧は低めの設定とのこと。青木代表は、POTENZA RE-12D TYPE Aの構造剛性とゴムの柔軟性のバランスが絶妙だという。「タイヤのたわむ量に合わせてアライメントや足回りなどのセッティング、空気圧なども決めています」と説明してくれた。残念ながら車両トラブルでタイムを記録できなかったが、「原因を突き止めて直したら、またアタックしたいですね」と意欲を見せてくれた。

Revolution ストリートクラス RRタイヤ 4WD部門

Revolution TOYOTA GR YARIS Revolution 青木代表
TOYOTA GR YARIS
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 265/35R18
Best Lap
59.548

セッティングが見事に決まり、ライトチューンのAT車で1分切り達成

GROW製リップスポイラーや吸排気パーツの装着程度のチューンで、ユーザーカーに近い仕様のGRヤリス。AT車ながらMT車で培ってきたノウハウを投入し、速さを追求したという。足回りは、POTENZA RE-12D TYPE Aに合わせて設定。フロントヘビーであることをカバーしながら、アタックに特化したタイヤのトラクションをより活かすために、特にリアはバネレートを硬くしている。「タイムアタックは今回が初めてでしたが、セッティングがバチっとハマりましたね。予想のタイムよりコンマ5秒くらい速くて、AT車としては十分満足できる結果でした」と青木代表。

ESPRIT ストリートクラス RRタイヤ FR1部門

ESPRIT NISSAN FAIRLADY Z ESPRIT 北村メカニック
NISSAN FAIRLADY Z
tire : POTENZA RE-12D TYPE A F:245/40R19 R:285/35R19
Best Lap
59.948

高いトータルバランスが光り、扱いやすさも魅力のハイパワーマシン

ノーマルを加工したハイフロータービンや冷却系、足回りの交換、オリジナルコンピュータチューンなど、サーキット向けのモディファイを施しているが、ストリートも快適に走れる仕様だ。1本目の走行結果を見て、足回りがよりしなやかに動くようにダンパーとタイヤの空気圧、ウイングの角度を微調整。2本目の走行で1分切りを達成した。ドライバーを務めた蒲生尚弥選手は「パワーもあるが車両のトータルバランスがいい。タイヤのグリップとピークパワーを使い切れ、とても乗りやすかったです」と評価。北村メカニックが「グリップ力が高いですね」と話すタイヤの性能をしっかり引き出した。

CUSCO ストリートEVOクラス RRタイヤ 4WD部門

CUSCO TOYOTA GR COROLLA CUSCO 市販開発を担当する恵美さん
TOYOTA GR COROLLA
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 285/35R19
Best Lap
59’191

パワーアップを実現し、着実に進化。狙い通りの好タイムを刻む

昨年カーボンドアなどで軽量化を実行した仕様から、今年はさらに排気量アップ、モーテック制御などによりモアパワーも得たGRカローラ。ドライバーを務めた佐々木雅弘選手は「基本的なセッティングはそのままだが、パワーが上がった分、タイムが1秒半くらい上がりました。現時点では世界一速いGRカローラだと思っています」と語る。タイヤについては「フロントのトラクションをより稼ぐことが重要なので、太いサイズを選びました」とクスコ製品の市販開発を担当する恵美さんが説明。タイムを追求するために、タイヤのサイズチョイスにもノウハウが詰まっている。

CUSCO ストリートクラス RRタイヤ FR2部門

CUSCO TOYOTA GR86 CUSCO 山田英二選手
TOYOTA GR86
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 265/35R18
Best Lap
1'00.308

シェイクダウンの翌日が本番。セッティングは手探りながら0秒台!!

ライトチューンのGR86をターボ化。タイヤは大幅なパワーアップに合わせて、235幅から純正フェンダーのままで入る265幅に変更。実はシェイクダウンがスーパーバトルのテスト走行で、セッティングはまだ煮詰まっているとは言えない状態だ。にもかかわらず0秒台前半を記録。「タイヤサイズの変更でグリップが上がりました。バネレートも合わせて上げましたが、内圧はまだ探っている段階です」と話すクスコの恵美さんは、さらに上を狙う。ドライバーの山田英二選手は「タイヤは優れたグリップ力をしっかり発揮しました。足まわりを決めて、ターボパワーを活かしきりたいですね」と語った。

SCREEN & D2 JAPAN オープンクラス FR部門

SCREEN & D2 JAPAN TOYOTA GR86 TURBO SCREEN & D2 JAPAN 千葉代表
TOYOTA GR86 TURBO
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 285/35R19
tire : POTENZA RE-71RZ 285/35R19
Best Lap
56.007 (POTENZA RE-12D TYPE A)
57.403 (POTENZA RE-71RZ)

期待大のPOTENZA RE-71RZ。優れたパフォーマンスを証明!

ドライバーを務める佐々木雅弘選手がプロデュースしたGR86は、ターボ化に加え約100kgの軽量化を果たすなどPCA!の車両とは異なるコンセプトで仕上げられたマシン。POTENZA RE-12D TYPE Aの印象を千葉代表に伺うと「グリップ力の高さがなにより魅力。タイヤに合わせてトラクションを稼ぐECUセッティングを模索中です」とさらなる進化も見据えている。新作のRE-71RZによるアタックも行い57秒台を記録。千葉代表は「グリップ力もライフも従来のPOTENZA RE-71RSより向上していますね。RE-71RZに合わせてセッティングを煮詰めれば、56秒台も狙えそう」とニュータイヤへの期待が膨らむ。

クルマドーカスタムファクトリー ストリートクラス SRタイヤ FR1部門

クルマドーカスタムファクトリー SUBARU BRZ クルマドーカスタムファクトリー 山田代表
SUBARU BRZ
tire : POTENZA RE-12D TYPE A 265/35R18
Best Lap
-

トラブルに見舞われるもタイヤのハイグリップを活かせる好感触あり

完成度を高めてきたBRZは、ターボ化されてはいるがエアコンやオーディオ&ナビ付きで、あくまでストリート仕様。山田代表は「バランス良く仕上げていて、0秒台は出るポテンシャルがあります。POTENZA RE-12D TYPE Aはグリップ力が高いので、この組み合わせなら59秒台も目指したいところ」と話す。しかし、ミッショントラブルにより残念ながらアタックは断念。ドライバーの井口卓人選手は「タイヤを温めていくウォームアップでは、ものすごくタイムが出そうな感覚はありました。RE-12D TYPE Aのグリップの良さを引き出せる改善をして、またアタックしたいですね」と語ってくれた。