Motor Sports / Time Attack > Formula Drift JAPAN 2024 REPORT > FORMULA DRIFT JAPAN 2024 Report Rd.4 SPORTSLAND SUGO
Formula Drift JAPAN 2024 Report
Rd.4 SPORTSLAND SUGO 7/6~7/2024
チーム体制強化の鍵は
専属メカニックの加入
フォーミュラDジャパンに参戦するチームクスコに、
昨年から加入した堤健二郎メカニック。
帯同する専属メカニックの存在が、
チームに新たな進化をもたらした。
託された円熟のドリフトマシン
フォーミュラDジャパンに参戦しているチームの中でも、充実したチーム体制を誇るクスコ。様々なカテゴリーで結果を残してきた名門であるだけに、トラブルシューティングの体制も万全だ。ドリフト競技で、特に多い駆動系トラブルに対して、5分間のリペアタイムで迅速に問題解決するために、毎戦、予選日の夕方にはリア周りのアッセンブリー交換の練習を行っている。
そんな充実したチームで、昨シーズンから草場選手が駆る77号車GR86の専属メカニックとなったのが堤健二郎氏だ。別カテゴリーでの経験はあったものの、ドリフト競技に関してはこのチームクスコでのフォーミュラDジャパンが初めてで、多くの部分が新鮮だったそうだ。
「足元を支えるPOTENZA RE-71RSの強力なグリップ、そしてハイパワーなマシンに対して、サスペンションはソフトなセッティングとなっているのが、他のカテゴリーとは大きく異なるポイントです。車の作り込みに関しては、私が加わった段階で既に熟成された状態でしたので、大きな変更はしていません。コースに合わせてキャンバーやファイナルを調整する程度ですね」
メカニックとしての成長に繋がる環境
チームへの参加は、自身のメカニックとしての成長に繋がっていると堤メカニックは語る。
「部分的な作業だけでなく、クルマ全体を扱えることは非常に貴重な経験です。また、リア周りのアッセンブリー交換などはチームの多くのメカニックが関与する作業で、どうすればより効率的に進められるかが常に問われます。フォーミュラDジャパンという競技の場で、このような創意工夫を試せることが、メカニックとしての成長に繋がると感じています」
チームとドライバーとのコミュニケーションはスムーズで、その要因は草場選手の人柄にあると堤メカニックはいう。
「草場選手は積極的にコミュニケーションを取ってくれるので、とても話しやすいです。私がドリフトに関わりはじめた当初は、セッティング変更の意図を毎回丁寧に説明してくれました。非常にありがたかったですね。こうした彼の対応も話しやすさに繋がっていると思います」
草場選手も堤メカニックとのコミュニケーションは取りやすく、競技により集中できるようになったという。
「最初のころはセッティング変更の意図や目的をよく尋ねてくれました。彼の勉強熱心さにこちらも刺激を受けましたね。今ではドリフト特有の表現はもちろん、競技中にマシンに何が起こっているかまで理解してくれている感じがします。それによってコミュニケーションはさらにスムーズになり、RE-71RSのパフォーマンスを最大限に引き出すためのコンマ単位の内圧変更や、アライメントの細かな調整依頼もしやすくなりました。これまで以上に走ることだけに集中できる環境が整いましたね」
現在の体制について、草場選手は「これまでの中でベスト」と評価する。
堤メカニックとのコンビネーションでPOTENZA RE-71RSの性能を最大限に引き出すことができれば、チームは更なる躍進を遂げるはずだ。
#77 Team Cusco Racing GR86 草場佑介 | |
予選22位 | 80点(ライン34点、アングル31点、スタイル26点) |
---|---|
GREAT16 | KANTA戦 敗退 |
Result | 総合結果14位 |