Motor Sports / Time Attack > TOYOTA GR86/BRZ Race 2023 Report > POTENZAと共に戦うGT500ドライバー
Vol.04
北海道の十勝スピードウェイで開催されたGR86/BRZ Cup第4戦で、4戦連続となる表彰台独占を果たしたPOTENZA RE-09D。
続く岡山国際サーキットでの第5戦では、決勝レース中の赤旗中断の影響もあり、表彰台独占こそ逃しましたが、ポイントランキングでは、依然として#88井口卓人選手(POTENZA)を筆頭に上位4名までをRE-09Dユーザーが占める結果となりました。終盤のタイトル争いは、井口選手と第4戦で見事な逆転優勝を飾った#7堤 優威選手のRE-09Dユーザー同士の争いとなりそうです。
今回は、前回レポートでご紹介した#11脇阪寿一選手(POTENZA)が率いるTGR TEAM SARDでステアリングを握る、現役GT500ドライバー#18中山雄一選手(POTENZA)に、GR86/BRZ CupとPOTENZA RE-09Dについてお話を伺いました。
スーパーGTで、ブリヂストンタイヤとともに活躍する中山雄一選手に、参加型レースGR86/BRZ Cupについて聞いてみました。そこにはスーパーGTと変わらぬレースの景色があると語ってくれました。
「ナンバー付きレースに使用されるラジアルタイヤでありながら、POTENZA RE-09DにはスーパーGTで使用しているスリックタイヤやウェットタイヤと変わらないグリップへの信頼感があります。またレースをともに戦う参戦ドライバーの顔ぶれも、GTドライバーをはじめとしたプロドライバーが大勢名前を連ねているので、予選・決勝ともにハイレベルな戦いが繰り広げられています。さらに、マシンのセッティングやドライビングにおいても、GTと同じ難しさがあると思います。
ドライバーとして、可能な限り1周でも多くサーキットを走ることに意味があると思っているので、自分をさらに成長させてくれる、貴重なレースですね」
国内最高峰の舞台で体感しているタイヤのグリップを、GR86/BRZ Cupでも感じていると語ってくれた中山選手ですが、やはりラジアルタイヤならでは走りには、学ばなくてはならない点があったと言います。
「GTで使用するレース専用タイヤは、ショルダーとサイドウォールがしっかりしていますが、乗用車に使用されるラジアルタイヤは、タイヤに荷重がかかった際の変形具合が異なるので、この変形具合をいかにコントロールしていくかがポイントになるとともに、GR86/BRZ Cupの難しいところですね。某動画サイトチャンネルの企画で、スーパーGTのチーム監督である寿一さん、ラーマン山田さんと筑波サーキットでタイムアタックをする機会をいただいたのですが、ラジアルタイヤにより精通するおふたりから多くを学ぶ機会になりました」
十勝スピードウェイでの第4戦では、自身にとってGR86/BRZ Cupでの初表彰台となる3位を獲得した中山選手。ラジアルタイヤの走りの真髄を学んだという彼に、改めてRE-09Dの魅力を聞いてみました。
「ドライとウェットを両立している点がなによりもすごいですね。RE-09Dは、ドライでの速さが向上しているのにもかかわらず、ウェットでもしっかりとしたグリップ感があります。さらに、ロングの性能も上がっている。本当に全体的なポテンシャルの高さが魅力ですね。
速く、そしてより安全に、ゴールという目的地に辿り着くことができるタイヤだと思います」
「このレースに参戦していることで、確実に自分のドライビング技術が向上していると思います。このような機会を作ってくれたチーム茨城トヨペットには感謝しかありません。そんなチームに良い結果を届けられるように成長し頑張っていきたいと思います」
常に謙虚な姿勢で、自身の走りに向き合いながら成長し加速し続ける中山選手。
POTENZAとともにGR86/BRZ Cupを戦う中山選手の走りにぜひ注目してください。
元86/BRZレーサー(実は2013年初代ポールシッター)。
2023年BMW&MINI Racingレースディレクター。