Motor Sports / Time Attack > TOYOTA GR86/BRZ Race 2023 Report > GR86/BRZ Cupを戦うPOTENZAドライバーたち
Vol.02
大分県のサーキット「オートポリス」で行われたGR86/BRZ Cup第2戦でPOTENZA RE09Dユーザーが2戦連続となる表彰台独占を果たしました。#88井口卓人選手(POTENZA)が新型BRZでの初優勝を飾り、また4位と5位に入賞した#18中山雄一選手(POTENZA)、#11脇阪寿一選手(POTENZA)、予選13位から7位にまでポジションを上げた#160吉田広樹選手ほか計8台のPOTENZA装着車両がTOP10に入りました。
今回は、進化を続けるPOTENZAとともにGR86/BRZ Cupを戦うドライバーたちをご紹介します。
GR86/BRZ Cupでは練習走行からプロドライバーたちが驚異的なペースでタイムを上げていきます。「こちらがやっとの想いで1秒タイムを上げても、プロはさらに1秒速いタイムを出してくるんですよ」アマチュアドライバーとして、国内有数のトップドライバーたちと渡り合う井上選手は、自身の戦いをこのように語ります。それでも、オートポリスの予選では、トップから1秒差以内のタイムを記録し、着実にプロの走りに近づいています。今シーズンこそは、念願のポイント獲得が期待できそうです。
近年は、SUPER GTへも活躍の場を広げる堤選手。昨年の鈴鹿大会から3大会連続での表彰台獲得を果たした、その実力は周囲も認めるところ。今シーズンも好調なマシンとともに、バージョンアップされたRE-09Dへの適合も良い仕上がりを見せています。開幕戦で2位表彰台を獲得して、RE-09Dのポテンシャルの高さを感じているだけに、タイトル獲得への最大の障壁は、同じRE-09Dユーザーとのこと。昨シーズンの課題だったウエットでの走りにも確かな手応えを感じているという力強いコメントからも、チャンピオン獲得への期待がさらに高まります。
参戦ドライバーの中でも、特に高い人気と知名度を誇る脇阪選手。GR86/BRZ Cupでは、レースウィークの多忙なスケジュールの中、サーキットに集まるファンのために様々な取り組みを行っています。これまでは、あくまでも参加型レースの盛り上げ役として裏方に徹するよう自制をかけていた側面があったそうですが、今シーズンは「負けたくない自分が出てきた」と言います。若い頃の自分の中にあった闘争心を持って「応援してくれるファンへの感謝の気持ちを、ハンドルでも返したい」と語る脇阪選手。その熱い走りに注目してください。
国内外のトップドライバーがステアリングを握るスーパーGT GT500クラスでも活躍する中山選手。バージョンアップされたRE-09Dは、ピーク時のグリップの応答性が引き上げられた印象で、確かな手応えを感じているようです。さらに、これまでのレースで実感しているウエットコンディションでの速さをヒントに、自らのドライビングをより進化させたいと語ります。今シーズンは、他レースとのスケジュールの兼ね合いで、開幕戦SUGOと第3戦もてぎの2レースを欠場。参戦予定の5つの大会で優勝を目指します。
開幕から2戦連続で表彰台を独占したPOTENZA RE-09Dの開発ドライバーを勤める佐々木選手。開発ドライバーとしての手腕は、今シーズンのRE-09Dユーザーがコース上で見せている走りによって証明されています。RE-09DとGR86を誰よりも知る彼だからこそ、自らのドライビングでそのポテンシャルを引き出して勝利したいという強い思いがあると言います。マシンの調子も良いと語るPOTENZAエースドライバーの走りに注目してください。
プロドライバーたちとの差を縮めるべく成長を続ける鶴賀選手。昨年よりもタイムアップしている実感はあるものの、さらにタイムを伸ばし続けているプロドライバーたちの実力に打ちのめされることもあると言います。新フォーマットでの2年目を迎えて、すでにドライビング、セッティングともに高次元の領域に到達しているGR86/BRZ Cup。予選のトップタイムから1秒以内に入るマシンの台数も増えてきており、コンマ数秒という世界で厳しい戦いが繰り広げられています。そんな高次元バトルの中で鶴賀選手はどのような成長を見せてくれるでしょうか。
レースを通して「全国のSUBARUディーラーを盛り上げていきたい」と語る凜太郎選手は、今シーズンも井口選手とともにスバルBRZのステアリングを握ります。ライバルとなる同じRE-09Dユーザーとの差を埋めるためには、さらなるセッティングの煮詰めが必要とのことですが、練習走行ではRE-09Dの、より引き上げられたロング性能を十分に実感しているようです。予選から決勝レース終盤までRE-09Dのグリップ性能を最大限に引き出したいと言います。チェッカーまでフルプッシュする凜太郎選手の走りに注目してください。
今シーズンは東京スバルと千葉スバルの協力を得て、自身のチームを立ち上げて参戦する井口選手。メカニックから装着パーツまで、ひとつひとつが井口選手の「ひとがら」によって築き上げられています。チームをサポートしてくれるみんなのためにも「少しでも良い思い出を持って帰って欲しい」と語る井口選手。コース上での接触などを最小限に止め、クリーンな戦いで上位を目指す。そんな井口選手のポリシーに、POTENZA RE-09Dの安定したパフォーマンスが大きな助けになっていると語ります。フェアかつアグレッシブに勝利を目指すスバルマイスターの活躍に期待してください。
SUPER GT GT300クラスでチャンピオンに輝くなど誰もが認める天性の速さをもつ蒲生選手。GR86/BRZ Cupでは、ネッツ兵庫のディーラーメカニックとともに戦っています。自分の走りを支えてくれるチームのためにも、今シーズンは、結果を出して喜びを分かち合いたいとのこと。高いグリップ性能と「どんな季節でも、どこのサーキットでも安定してパフォーマンスを発揮してくれる」POTENZA RE-09Dのアドバンテージを活かして、安定した走りで結果を求めていくと語ります。蒲生選手がRE-09Dで見せる速さに注目してください。
埼玉トヨペットGREEN BRAVEのエースドライバーとして、スーパーGTやSUPER耐久でも活躍する吉田選手。今シーズンは、予選での一発の速さという面でライバルのRE-09Dユーザーとの差を埋めていかなくてはならないことを認識しているようです。「シーズンの早い段階でチームとともにRE-09Dの性能をより活かせるセッティングを見つけて、チャンピオン争いに絡んでいきたい」と語ります。あと一歩というところでタイトルを逃した昨シーズンの悔しさをバネにチャンピオン獲得を目指します。
元86/BRZレーサー(実は2013年初代ポールシッター)。
2023年BMW&MINI Racingレースディレクター。