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Formula Drift JAPAN 2023 Report
Rd.3 FUJI SPEEDWAY 6/9~10/2023
草場選手と渡部チーフメカニック
4シーズン目を迎え熟成のコンビネーション
2020シーズンから始まった草場選手とCUSCO Racingの関係は今シーズンで4年目となる。
CUSCO RacingのフォーミュラDジャパンプロジェクトでチーフメカニックを担当している渡部メカとの付き合いも4年目だ。
元々ラリー競技でのメカニック経験が豊富な渡部メカだったが、ドリフト競技、そして草場選手への理解をどのように深めたのか?
また草場選手からみた渡部メカはどんな存在なのか?
ドライバーとチーフメカの関係性に迫った。
当初は上手くコミュニケーションが取れなかった
今でこそ「コミュニケーションは上手くいっている」とお互いに語る草場・渡部コンビだが、「最初のころは草場選手が何を言っているのか分からないことがありました」と渡部メカ。
「ドリフトの競技車両を作るのは初めてだったこともあり、ドリフト専用マシンに必要な要素を理解しきれていない部分があったと思います。そのため、草場選手がマシンに求めていることを上手く理解できていなかったですね」(渡部メカ)
今では草場選手も「マシンに求めていることが100%伝わるようになった」と実感できるほど細やかなニュアンスも伝わるようになってきているそうだ。
似て非なる2台のGR86
今シーズン、CUSCO Racingは2台のGR86とGRヤリス、GRスープラの4台体制でフォーミュラDジャパンを戦っている。GR86をドライブするのは草場選手と金田選手。草場選手はPOTENZA RE-71RSを装着し、金田選手は他メーカーのタイヤを装着している。一見すると違いはタイヤだけに見えるが、実際にはマシンを実戦に投入した当初から2台は少しずつ変わってきているという。
「基本的にはドライバーの好みに合わせてセットアップしているので、2台のGR86はラウンドを重ねるごとに徐々に変わっていったという感じですね。外から見ると似ているかもしれませんが、データなどを見ると、2人のドライビングスタイルは違います。その点がマシンに現れています」(渡部メカ)
現在はセットアップの方向性も見えてきて、マシンの仕上がりも上々とのこと。草場選手と渡部メカ、それぞれがコミュニケーションで歩み寄りをしたからこそ、現在のGR86があるのだ。
どんなに困難な状況であっても
マシンをしっかりと送り出す。
CUSCO Racingがラリーやサーキット競技をはじめとする様々なカテゴリーで培ってきたノウハウがフォーミュラDジャパンのチーム体制に活かされている。
今回の富士ラウンドでは、練習走行日にメンバー交換の練習を行った。限られた時間でマシントラブルに対応するためのシミュレーションだ。アクシデントが起きた際に、必要な修復個所を見つけてリペアするのがドリフト競技では一般的だが、CUSCO Racingは迅速な対応を行うためにASSY(アセンブリ)ごとの交換を基本としている。
このチームのノウハウが草場選手の攻めた走りの原動力となっているようだ。予選1で決勝進出が確実となるポイントを獲得した草場選手は、予選2で攻めの走りを見せた。得点を伸ばすことこそできなかったが、「どんな状況でも直してくれる」チーム体制が、草場選手の「攻めの予選2」に繋がったのだろう。
また、練習走行日では、ピットロード閉鎖まであと僅かというところで草場選手が新品タイヤへチェンジしてコースイン。素早いタイヤ交換に対応できる体制があるからこそ、ラスト1本の練習走行が実現できた。こうした自身の要望に臨機応変に対応してくれる環境を草場選手は心強く感じているそうだ。
渡部チーフメカニックとCUSCO Racingは草場選手をメンテナンス面ではもちろん、メンタル面でも支えている存在であることは間違いない。そして近年のドリフトのトレンドである高い速度と深いアングルを実現するために、グリップ力の高いPOTENZA RE-71RSもまた草場選手を支えている。このパッケージの更なる飛躍に期待がかかる。
フォーミュラDジャパン第4戦は7月22-23日にスポーツランドSUGOで開催される。POTENZAの活躍に期待してください。
#77 Team Cusco Racing GR86 草場佑介 | |
予選17位 | 86点(ライン27点、アングル25点、スタイル34点) |
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TOP32 | 久保 和寛戦 勝利 |
TOP16 | 箕輪 大也戦 勝利 |
TOP8 | 高橋 和己戦 敗退 |
Result | 総合結果8位 |