タイヤのひび割れは、車の安全性に直結する重要な問題です。適切なメンテナンスを行うことで、ひび割れの発生を抑制し、タイヤの寿命を延ばすことができます。
本記事では、タイヤのひび割れが起こる主な要因と、その予防策について詳しく解説します。ひび割れを防止する方法を知りたい方は、最後までご参照ください。
タイヤのひび割れが起こる要因と防止策
タイヤのひび割れは、さまざまな要因によって引き起こされます。
ここでは、主な要因とその防止策について説明します。これらの情報を理解し、日常のタイヤメンテナンスに活かすことで、ひび割れの発生リスクを大幅に低減することが可能です。
要因①空気圧の不足または過負荷での使用
タイヤは、手のひらほどの接地面積で車の重さを支えています。
そのため、空気圧不足や過積載など過負荷で使用することにより、タイヤのたわみやひずみが大きくなり、ひび割れが発生・成長しやすくなります。
防止策
空気圧:カーメーカー指定の空気圧に調整・管理しましょう。
負荷:所有車のメーカー等で最大積載量を確認し、その基準を守りましょう。
要因②過度な洗車・タイヤに有害なつやだし剤等の使用
タイヤには保護成分(クラック抑制剤)が浸透しているため、過度の洗車によって、タイヤ表面に作られた保護膜を破壊してしまう可能性が生じます。
また、石油系溶剤を含むつやだし剤や美化剤は、ゴムの変質・劣化に影響するものがあり、ひび割れの発生につながる恐れがあります。
防止策
- タイヤに付着した汚れは、なるべく水洗いで落としましょう。
- つやだし材や美化剤を使用したい場合は、水溶性のものを使いましょう。水溶性のつやだし材や美化剤は、劣化への影響が少ないといわれています。
要因③タイヤの劣化につながる場所での使用・保管
直射日光や雨が当たる場所でタイヤを使用・保管すると、ゴムが劣化してひび割れの発生につながりやすくなります。
防止策
使用時:カーポート等で日差しや雨を遮りましょう。
保管時:専用のタイヤカバーをかけ、涼しく暗い場所に置きましょう。
要因④車の使用頻度が低い
あまり車を使用しない場合も、ひび割れを起こす要因となります。
タイヤには、ゴムの劣化を抑制する「老化防止剤」が含まれており、走行による変形や発熱によって、その成分が染み出るように設計されています。
そのため、車の使用頻度が低いと老化防止剤の効果を得にくく、ひび割れの原因となる可能性があります。
防止策
定期的に車を動かしましょう。
ひび割れの度合いで交換を検討しましょう
タイヤのひび割れが発生したからといって、必ずしも即座に使用に問題があるわけではありません。ひび割れの程度によって判断することが重要です。
判断基準として、傷やひび割れがタイヤ内部のコードに達しない限りは継続使用が可能です。参考までに、下図のようにひび割れがタイヤ内部のコードに達していない限り、安全上の問題はありません。ただし、図のようなひび割れでもコードに達していることもありますので、判断が付かない場合はタイヤ専門店などに確認してもらいましょう。
ただし、日常点検で確認しながら、必要に応じて交換を検討することが必要です。
傷やひび割れがタイヤ内部のコードに達している場合は、販売店に相談し交換することが強く推奨されます。コードに達するような傷やひび割れがある状態で走行を続けると、タイヤが破裂し、それを起因とした事故が発生する恐れがあるからです。
まとめ
タイヤのひび割れは、空気圧不足や過度な洗車、不適切な保管方法、車の使用頻度の低さなど、さまざまな要因によって引き起こされます。これらの要因を理解し、適切な対策を講じることで、ひび割れの発生や成長を抑制することができます。
気づかないうちにタイヤのひび割れが拡大してしまわないよう定期的に点検し、必要に応じてタイヤを交換することが大切です。タイヤ交換が必要かどうか分からない場合は、タイヤ専門店やカーメーカーで見てもらうと安心です。
ブリヂストンでは、店舗はもちろんオンライン相談も行っています。自宅にいながら、店舗スタッフとビデオ通話で相談することができます。また、無料点検も実施していますので、タイヤの状態が気になる方はお気軽にご相談ください。