タイヤのひび割れは交換時期を知らせるサイン?放置する危険性とは
タイヤのひび割れがコードに達している場合は、交換が必要です。そうでない場合も、定期的に点検し、ひび割れの進行度合いを確認することが重要です。本記事ではタイヤのひび割れと交換時期について詳しく解説します。

ふとタイヤのひび割れが目につき、「このままで問題ないのだろうか」と心配になったことはありませんか?

ひび割れの程度によっては、放置したまま走行するとタイヤが破損し、それを起因とする事故につながる恐れがあります。

この記事では、タイヤがひび割れした場合の交換が必要かどうか、ひび割れの危険性、原因と予防策について詳しく解説します。

タイヤのひび割れが気になる方や、交換を検討している方は、ぜひご覧ください。

タイヤのひび割れは寿命のサイン?

タイヤを保管する前に、表面の汚れを落とすことが重要です。

タイヤにひび割れがあるからといって、直ちに交換が必要というわけではありません。しかし、放置することが危険な場合もあります。

ここでは、ひび割れの程度から見る交換の目安と、ひび割れが進行したタイヤで走行を続ける危険性について紹介します。

ひび割れの程度から見る交換の目安

タイヤのひび割れが、タイヤ内部のコードに達している場合は交換が必要です。

<タイヤ内部のコードとは?>
コードは、タイヤの骨格を形成する部分で、タイヤの受ける荷重や衝撃、充填空気圧に耐える役割を担います。

ひび割れ

以下のように、コードに達していないひび割れであれば、安全上の問題はありません。

ひび割れ

タイヤのひび割れレベルについて、詳しくは日本自動車タイヤ協会の資料をご確認ください。

ひび割れが進行したタイヤで走行を続ける危険性

ひび割れがコードまで進行しているタイヤで走行を続けると、走行中にタイヤがバーストを起こす可能性があります。

バーストとはタイヤが破裂する現象です。車のコントロールを失うため、それを起因とする事故の危険性があります。特に、高速道路のようなスピードが出ている道路でバーストが起きてしまった場合、命に関わるような事態にもつながりかねません。

今は問題のないひび割れでも定期的な点検を

上述のとおり、タイヤにひび割れが見られても、コードに達していなければ安全上の問題はありません。

しかし、今は問題がなくても、ひび割れが進行することでコードに達する可能性はあります。気づかないうちにひび割れが広がらないよう、定期的に点検を行い、必要に応じて交換を行いましょう。

ひび割れがコードまで達しているかどうかの判断に迷う場合は、タイヤ専門店で確認してもらうと安心です。ブリヂストンではタイヤの無料点検を実施しています。お気軽にご相談ください。

タイヤのひび割れと交換時期の予備知識

ひび割れの原因と予防策を知ることで、ひび割れの発生を遅らせることができます。また、タイヤにはひび割れ以外にも交換の目安となるサインがあります。それぞれ見ていきましょう。

ひび割れの原因と予防策を知る

タイヤのひび割れが発生する主な原因は、下表のとおりです。

タイヤがひび割れする原因 予防策
経年劣化
  • 定期的な確認を行う
空気圧の不足または過負荷での使用
  • 空気圧は適正空気圧に調整する
  • 負荷は所有車のメーカー等で定めている最大積載量の基準を守る
過度な洗車・タイヤに有害なつやだし剤等の使用
  • タイヤの汚れは、なるべく水洗いで落とす
  • つやだし剤等を使用する場合は水溶性のものを使う
タイヤの劣化につながる場所での使用・保管
  • 装着時は、車両をカーポート等の下に駐車し、日差しや雨を遮る
  • 履き替えでタイヤを保管する際は専用カバーをかけ、涼しく暗い場所に置く
車の使用頻度が低い
  • 定期的な走行でタイヤの劣化防止剤の効果を維持する
スクロール

タイヤがひび割れする原因のなかでも代表的なのが経年劣化です。タイヤはゴム製品であるため、時間経過によって柔軟性が失われ、ひび割れが発生しやすくなります。経年劣化を避けることは難しいため、定期的に状態を確認し、適切なタイミングで交換しましょう。

また、誤った方法でのメンテナンスや保管も、ひび割れの原因となります。正しい取り扱い方法を理解し、実行することで、ひび割れのリスクを低減できます。

タイヤ交換のサインはひび割れだけではない

タイヤの交換時期を知らせるサインは、ひび割れだけではありません。以下のようなサインが見られたら、交換を検討しましょう。

タイヤの交換の目安となるサイン 詳細
スリップサイン
  • 溝の深さが1.6mmになると現れるマーク
  • スリップサインが出ているタイヤは、道路交通法により装着および使用が禁止されている
溝が4mm以下
(夏タイヤの場合)
  • スリップサインはあくまで法定限度であり、制動距離が急激に大きくなる「残り溝4mm」が、夏タイヤを安全に使用できる寿命の限界といえる
プラットフォーム
(冬タイヤの場合)
  • 溝の深さが新品時から50%摩耗すると現れるマーク
  • 50%摩耗すると氷雪路でのグリップ性能が低下するため交換をおすすめする
使用年数・製造後の年数
  • タイヤはゴム製品のため劣化する
  • そのため、使用開始後5年が経過したタイヤは継続使用の可否をタイヤ専門店で見てもらうことをおすすめする
  • 製造から10年が経過しているタイヤは交換が望ましい
偏摩耗
  • タイヤの右側だけが摩耗しているなど、偏った摩耗は地面との接地面積が減り、ブレーキ性能などに影響するため交換する
スクロール

各サインの詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

タイヤのひび割れがコードに達している場合は、直ちに交換が必要です。コードに達するひび割れを放置し走行を続けると、走行中にタイヤがバースト(破裂)し、コントロールを失い、事故を招く危険性があります。

コードに達していなければ安全上の問題はありませんが、時間経過によってひび割れが進行する可能性はあるため、定期的な点検が欠かせません。

なお、ひび割れはタイヤの交換時期を知らせるサインの一つに過ぎず、スリップサインや使用年数など、ほかにもチェックすべき項目があります。

タイヤは、唯一路面と接する保安部品であり、クルマの基本性能と安全性に関わる「走る、止まる、曲がる」を支える重要な役割を担っています。

「タイヤは生命を乗せている」ということを理解したうえで、ひび割れを含めた定期的な点検を行うことが非常に大切です。

ご自身で点検することが難しい場合は、お近くのブリヂストンタイヤショップの点検をご利用ください。安全な走行を守るためにも、点検を受け、安心・安全なカーライフを実現しましょう。

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