冬タイヤの基礎知識

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スタッドレスタイヤなんでもQ&A

スタッドレスタイヤなんでもQ&A

冬道をもっと安心して走るために、スタッドレスタイヤに関する疑問を解決するQ&A集です。

Q&A 目次

スタッドレスタイヤってなに?

Q.スタッドレスタイヤってなに?

A.雪道や凍結路で滑らず、安全に走るために開発された冬用タイヤのことです。以前はタイヤに鋲(びょう※)が打ち込まれた「スパイクタイヤ」が冬用タイヤの代名詞でしたが、乾燥した道路を走行すると、アスファルトを削って粉塵公害を引き起こしたため、平成3年から原則的に禁止となりました。そこで、鋲を使わない「スタッドレスタイヤ」が開発されたのです。ブリヂストンのスタッドレスタイヤ、ブリザックは、氷点下の道路でも柔らかさを保つゴムを使用することで道路をつかみ、凍結路でも滑りにくい形状の溝を持っています。 ※スタッドレスタイヤとは、鋲(びょう)を打ち込んでいないタイヤのことです。

Q.雪が積もっていなければ、スタッドレスタイヤは不要?

A.冬道は気付きにくい"凍結路面"があるので、安全のためにも雪が積もっていなくてもスタッドレスタイヤは必要です。
最低気温が3℃以下になると、路面の温度は氷点下を下回る恐れがあり、普段雪が降らない都市部でも路面が凍結する日が多くあります。
特に日光の当たらない日陰や外気温の影響を受けやすい橋の上では、路面が凍結しやすいと言われています。
また、大雪や雨が降った翌日も注意が必要です。融けた雪や路面に残った雨が氷に変わり、さらにブラックアイスバーンと呼ばれる、一見すると濡れた路面に見える凍結路面が発生することもあります。
お住いの地域やお出かけ先が普段、雪の降らない地域でも、天気の変化によって雪が降る可能性があるため、夏タイヤのままでは予期せぬスリップなどの危険があります。
そのため、雪があまり降らない地域でもスタッドレスタイヤの準備をお奨めします。

氷点下の日が急増することがあります!

Q.スタッドレスタイヤは夏でも使えるの?

A.スタッドレスタイヤは、凍結路や積雪路以外での性能も考慮して設計しているので夏場の走行も可能ですが、夏場には夏用タイヤの使用をお奨めします。スタッドレスタイヤは凍結路や性能を重視して設計したタイヤであり、乾燥路や湿潤路で使用する場合は、夏用タイヤに比べて制動距離が長くなる傾向があるためです。また、スタッドレスタイヤは夏用タイヤに比べてゴムが柔らかいので、夏場に使用すると夏用タイヤよりも減りが早くなります。

Q.スタッドレスタイヤと夏用タイヤの違いは?

A.一見、夏用タイヤと同じに見えますが、スタッドレスタイヤは雪や氷の上でも高いグリップ力を発揮できるよう設計されています。
夏タイヤとスタッドレスタイヤ、実はこんなに違ってる。 硬さ
ゴムの硬さを比べてみると、スタッドレスタイヤの方が柔らかいです。柔らかいゴムの方が、凍った路面の凹凸により密着することができます。

ミゾ
ミゾは、スタッドレスタイヤのほうが太くて深くなっています。これには、雪をしっかり掴む働きがあります。

切り込み(サイプ)
スタッドレスタイヤはサイプと呼ばれるギザギザの切り込みが、夏用タイヤと比べてたくさんあります。夏用タイヤの溝は主に排水のために設けられています。路面とタイヤの間の水を溝から逃がすことで、タイヤが路面にしっかりと接触し、グリップ力を発揮することができます。一方で、冬用タイヤの溝には、排水性能に加えて、雪や氷の上でしっかりグリップ力を発揮することが求められます。凍結路面では、これらの多くの溝の角で氷を引っ掻くことでグリップ力を増すことができます。

スタッドレスタイヤの性能

Q.タイヤが凍った路面上で滑るのはどうして?

A.タイヤが滑る原因は氷の上にできる「水の膜」です。
冷蔵庫から取り出した氷を手でつかんでみると最初はちゃんとつかめますが、氷が融け始めると滑ってつかみづらくなりますよね。この原因は、氷と指の間にできた水の膜にあります。
路面の氷も同じように、「気温」「日差し」「タイヤの摩擦」などで次第に融けて、表面にうっすらと水の膜が生じます。
この水の膜がタイヤと路面の密着を妨げ、タイヤが浮いてしまうことで、凍った路面上で滑る原因となっています。

滑る理由は水の膜

Q.スタッドレスタイヤは何故滑りにくいの?

A.滑りの原因である「水の膜」を取り除くからです。
凍った路面でタイヤが滑りやすいのは、実はスキーやスノーボードが滑るのと同じ理由です。滑る原因は氷そのものではなくて、氷が融けてできる水が、氷の上に水の膜をつくるためです。この水の膜が、氷とタイヤの間に入ってタイヤを滑らせます。ブリヂストンのスタッドレスタイヤ、ブリザックなら水の膜を素早く取り除いて、路面にタイヤを密着させるので滑りにくくなります。
また、スキーやスノーボードでブレーキをかけるときにエッジを使うような働きがタイヤにもあり、それをエッジ効果と呼びます。ただし、エッジ効果は、タイヤが路面に密着していないと出ません。

滑りの原因である「水の膜」を取り除くから

Q.柔らかいゴムはなぜ効くの?

A.より路面に密着するからです。
凍った路面は平らに見えますが、実は平らではなく凹凸があります。そのため、タイヤのゴムが柔らかく、路面の凹凸に合わせて密着できることが重要です。さらに、スタッドレスタイヤのゴムは低温時でもやわらかさを保ちやすい素材を使っていますので、より路面に密着させることができます。

柔らかいゴムは路面に密着

Q.スタッドレスタイヤは製造から販売までの在庫期間中に性能変化しますか?

A.適正に保管された新品のスタッドレスタイヤは、2シーズン、もしくは3シーズンは同等の性能を保つことが確認されています。(タイヤ公正取引協議会 共催試験) ★試験条件:試験時期は2018年12月~2019年11月。それぞれのタイヤメーカーの試験場またはアイスリンクで、タイヤ公取協立会いのもと試験実施。検証に用いたタイヤは18年、17年、16年製の氷上制動を指数化。
【検証参加メーカーと商品名(順不同)】株式会社ブリヂストンのBLIZZAK VRX、住友ゴム工業株式会社のWINTER MAXX 02、横浜ゴム株式会社のiceGUARD iG50 PLUS、TOYO TIRE株式会社のOBSERVE GARIT GIZ、日本ミシュランタイヤ株式会社のX-ICE3+、日本グッドイヤー株式会社のICE NAVI 6

年製別の氷上制動距離

Q.スタッドレスタイヤの性能はどうなると低下するの?

A.使用を開始した時から性能は低下していきます。特に、走行による偏摩耗やトレッドゴムの硬化に伴って性能は低下しやすくなります。

スタッドレスタイヤの選び方

Q.スタッドレスタイヤはいつ履き替えればいいの?

A.シーズン中の交換だと、お店が混雑しやすく、交換に時間がかかります。早い時期からの交換なら、比較的お店も混雑していなく余裕をもって交換できますので、シーズン前の履き替えをお奨めします。早めにスタッドレスタイヤにしておけば、突然雪が降っても、大雪になっても、あわてずに済むので安心です。

▼お住まいの地域の初雪日・タイヤ交換日をチェックしましょう!
あなたの地方の初雪日・タイヤ交換日は?

Q.スタッドレスタイヤは冬になってから買えばいいの?

A.スタッドレスタイヤが本来の性能を発揮するためには、60km/h以下の走行速度で200km以上の走行距離の慣らし走行が必要です。万全の状態でシーズンを迎えるためにも、冬シーズン前に購入され、慣らし走行を済ませておくことをお奨めします。

Q.タイヤ交換はどうすればいいの?

A.ホイール付きのスタッドレスタイヤなら、普通のタイヤ交換と同じように、ジャッキアップしてホイールを留めているナット(もしくはボルト)を外し、4本とも交換すればOKです。タイヤだけの場合は、近くのタイヤショップで交換してもらうようにしましょう。最近では、交換したタイヤを保管するサービスのあるショップもあるので、雪道を走る予定のある場合は早めに交換することをお奨めします。
なお、スタッドレスタイヤの性能をフルに引き出すには、こまめな点検が必要になります。ご自身で交換された場合、月に1度は空気圧点検をして、冬道を安全に走りましょう。

Q.スタッドレスタイヤとタイヤチェーン、どんな違いがあるの?

A.スタッドレスタイヤ装着時には、タイヤチェーン装着時のような“不快な揺れ”がないので、長距離のドライブでも快適にお過ごしいただけます。
また、チェーンのように付け外しの手間もないため、ドライブ中に雪が降り始めたとしても、慌てることなく安心感をもって運転できます。

Q.スタッドレスタイヤならチェーンはもういらないですか?

A.緊急脱出用として、タイヤサイズに適合するチェーンを用意しておくことをお奨めします。また、チェーン規制が発令された場合はスタッドレスタイヤであっても通行できない場合があり、チェーン装着が必要となります。「大雪特別警報」や「緊急発表」など、大雪が降った際にタイヤチェーンの装着を義務付けるチェーン規制省令が、平成30年12月14日から施行されました。
急な上り下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起きた場所で、タイヤチェーンを着脱できる場所や通行止めが解除されるまで待機できる場所がある13区間が対象となっています。(2018年12月14日現在、日本地図参照)

Q.スタッドレスタイヤを選ぶ基準は?

A.車両メーカーが指定したタイヤサイズに合ったものを選ぶことが大切です。その上で、ご自身が走る路面(凍結路が多い、新雪が多い等)を考えて、お店の人と相談しながら決めるとよいでしょう。

Q.ホイール付きとタイヤのみとどっちを買えばいいの?

A.ホイール付きのスタッドレスタイヤなら、タイヤ交換はホイールごと交換するだけなので、ご自身でも交換ができますが、タイヤのみの購入の場合、ご自身での交換が難しいため、ホイール付きほどコストはかかりませんが、タイヤショップに頼むことになります。
また、夏場などスタッドレスタイヤを使用しない時期は、ホイール付きの方がタイヤを痛めるゴミや水分が内壁に付くことを避けたり、形崩れしないように保管することができます。
※直射日光等を避けた上で保管してください

Q.今つけているのと違うメーカーのタイヤを装着しても大丈夫?

A.四輪とも同一メーカーの同一商品ブランドであれば、違うメーカーのタイヤに変更しても問題ありません。ただし、タイヤのサイズは車両メーカーが指定するものを装着してください。

Q.同一サイズのスタッドレスタイヤにSUV(4×4)専用と乗用車用があるけど、何が違うの?

A. SUV(4×4)用スタッドレスタイヤは、乗用車に比べて車重が重く、重心が高いSUV車両のふらつきや偏摩耗を抑制するために、剛性を上げた構造を採用しています。性能面では、SUV専用スタッドレスタイヤは雪上性能・摩耗ライフが優れていて、乗用車用スタッドレスタイヤは氷上性能が優れています。タイヤサイズが使用車両の新車装着サイズやオプションサイズ、あるいはサイズ対応が認められているサイズであれば、どちらのスタッドレスタイヤもSUV(4×4)車両及び乗用車に使用できるので、雪上性能や摩耗ライフ重視であればSUV専用スタッドレスタイヤを、氷上性能重視であれば乗用車用スタッドレスタイヤをお選びいただくことも可能です。

▼ブリヂストンのSUV専用スタッドレスタイヤ
BLIZZAK DM-V3

スタッドレスタイヤの正しい使い方

Q.スタッドレスタイヤはいつ頃装着すればいいの?

A.いつ雪が降るか分からないので、早めに準備することが大切です。ご自身での判断が難しい場合は、お近くのタイヤ販売店等にご相談ください。

Q.スタッドレスタイヤは駆動輪だけはけばいいの?

A.駆動輪だけの装着ですと、車両が安定して走行することができません。スタッドレスタイヤと夏用タイヤは使用する目的が異なるため、性能が異なります。目的の異なるタイヤを装着すると危険なので、必ず同一商品ブランドのスタッドレスタイヤを全輪に装着してください。

Q.スタッドレスタイヤの寿命の判断はどうすればいいの?

A.スタッドレスタイヤは、摩耗して溝の深さが新品時と比べて50%以下になると性能が低下します。そのため、使用限度は溝の深さが新品時の50%まで(プラットホーム露出)と規定されています。
また、タイヤはゴム製品であり、長時間使用すると徐々に硬くなり性能が低下しますので、シーズン前には販売店でタイヤの硬度を確認してください。

プラットホーム

Q.スタッドレスタイヤは雪道以外でも走っていいの?

A.スタッドレスタイヤは、雪道以外でも走行可能です。雪が積もった路面や凍った路面での性能を重視して設計したタイヤですが、乾いた路面や雨の日の濡れた路面での走行も考慮しているからです。しかし、それぞれの用途に合わせ、夏には夏タイヤ、冬にはスタッドレスタイヤのご使用をお奨めします。

Q.スタッドレスタイヤを装着して運転する際に注意することは?

    A. 雪道や凍結路では、乾燥路に比べて何倍も滑りやすくなります。スタッドレスタイヤを装着した際は、以下の点に注意して運転しましょう。
  • 急発進は避け、タイヤを空転させないようにゆっくりと発進しましょう
    AT車・・・クリープ現象(アクセルを踏まなくても前進する現象)を利用しましょう。
    マニュアル車・・・エンジンの回転数を上げすぎないでゆっくり発進しましょう。セカンドギアでの発進も効果的です。
  • ブレーキは早めに掛け、急ブレーキを避けて、エンジンブレーキを上手に使いましょう
  • ブレーキは一度に踏み込まずに、じわっと踏み込みましょう
  • カーブや交差点、車線変更などでは急ハンドルを避け、ゆっくり慎重にハンドル操作をしましょう

Q.スタッドレスタイヤの性能を引き出す運転術を教えて!

    A. スタッドレスタイヤの持つ性能を引き出すためにも、運転時に意識しておきたいポイントを紹介します。
  • 急加速や急ブレーキ、急ハンドルといった「急」の運転はやめましょう
    時速30km走行時、乾いた路面と比較した時、雪道では2.4倍、ミラーバーンと呼ばれるツルツルの氷上では8倍にも制動距離が延びてしまいます。氷雪路では「急」がつく操作にならないよう、周囲の状況をしっかりと把握し、いつもよりも速度を落とし、車間を十分にあけて走るように心掛けましょう。
  • 外気温の変化を意識しましょう
    冬の路面は朝晩だけでなく日中も常に変化をしていきます。日陰や交差点など凍結しやすい場所も潜んでいるので、気温や路面状況の変化を気にしながら運転をすることが大切です。
  • シーズン前に慣らし走行をしましょう
    新品スタッドレスタイヤ装着時にはタイヤが馴染むまで、60km/h以下の走行速度で200km以上走行する慣らし走行をお奨めします。慣らし走行により、タイヤの表皮がとれて本来のゴムのグリップが発揮され、また、タイヤ交換前後の性能差に馴れていただくことで、安全走行が確保できます。

スタッドレスタイヤの保管・点検

Q.スタッドレスタイヤのすり減り具合はどう確認すればいいの?

A.スタッドレスタイヤは溝の深さで点検します。スタッドレスタイヤは、溝の深さが新品の50%に減り、プラットホームが露出すると冬用タイヤとして使用できなくなります。
溝の深さを点検するプラットホームは、タイヤサイド部の4カ所に表示された矢印(↑)が示すトレッド(接地)面の溝内にあります。
ブリヂストンのスタッドレスタイヤ、ブリザックでは、100円玉を使って簡単に残り溝をチェックできます。100円玉を溝に差し込んで「1」の字が見えたら、残り溝が半分以下になったことの目安となります。ただし、これは簡易的な確認手法なので、詳しくはお近くのタイヤ販売店等にご相談ください。

プラットホーム

Q.スタッドレスタイヤの硬度は大事なの?

A.スタッドレスタイヤが滑りにくいのは、柔らかいゴムが路面に密着するからです。ですので、ゴムが硬くなったら溝があっても十分な効きは得られなくなります。
硬度計のあるお店で簡単にチェックできますので、ぜひ点検してください。

硬度計

Q.保管していたスタッドレスタイヤの空気圧はどうなっているの?

A.空気圧は、夏の保管中にも冬の使用中にも、自然に低下していきます。空気圧が低いと燃費は低下し、また高すぎてもその性能を十分に発揮できません。
適正空気圧は車両の運転席側のドア付近に書かれていますので、しっかり確認しましょう。

Q.スタッドレスタイヤの適切な保管方法は?

A.タイヤは、直射日光や雨が当たらない場所に保管しましょう。油類や熱源などの近くでの保管は危険なので、絶対に避けましょう。
また、ホイール付きで保管する場合は、横置きに保管すると接地部の変形を抑えられます。

Q.スタッドレスタイヤを適切に使うために必要なチェック項目は?

A.定期的に点検して、冬道を安全に走りましょう!
✓空気圧は適正ですか?
 タイヤの空気が抜けて、たわんでいませんか?
 タイヤ交換、または前回の空気充填から1カ月以上たっていませんか?
 ※サイドウォールが薄いロープロタイヤは空気圧不足が分かりづらいのでご注意ください。
✓タイヤの溝の深さは十分ですか?(5mm以上ありますか?)
✓タイヤにキズやひび割れはありませんか?
✓釘などの異物が刺さっていませんか?
✓タイヤに異常な摩耗は見られませんか?
✓タイヤの柔らかさは十分ですか?(溝が十分あっても柔らかさがないと冬用タイヤとして使用できません)

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